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新型コロナやインフルエンザにも役立つ除菌、殺菌、消毒についての考え方
連日新型コロナウィルスへの心配をあおる報道が繰り返されていますが、この時期心配なのはそれだけではなく、鳥インフルエンザや、通常の様々な細菌やウィルスも活動しているということを忘れるべきではありません。
報道にあおられることなく冷静に対処してゆきたいですね。
ヨウムとの生活 除菌、ウィルス感染を防ぐために
ヨウムを家族同然と考え、可愛いがり、寝食を共にしたいと思うのは飼い主としての人情だと思います。
ただ、ヨウムは家畜ではなく、野生動物であり、様々な病気の原因の細菌やウィルスを持っている可能性があるということを忘れるべきではありません。
ウィルスや細菌にはヨウムなど鳥同士が感染するものもあれば、他の動物と感染し合うもの、あるいは人間との関係で感染し合う人畜共通感染するものなど色々あります。
ですからヨウムや他の生き物を飼育することを考える際に細菌やウィルスに感染するリスクも十分に考慮することは大切です。
細菌やウィルスは膨大な数に及びますのでその一つ一つを取り上げることはできませんが、ウィルス感染を防ぐために役立つ基本的な考え方をお伝え致します。
まず、この地球上にはたくさんのウィルスや細菌が存在していて、私たち人間やヨウムを含む他の生き物もそれらの細菌やウィルスを保有しているということは十分にあり得る事です。
ですから私たちの生活環境からいっさいの細菌やウィルスを除去することは不可能ですし、行うべきでもありません。
ですから過度に神経質になってウィルス検査を受けて安全を確認するよりも飼い主である人間もヨウムなどの飼育動物も健康的な生活を保ち免疫を高めた状態を保つように努めることが重要です。
実際、最近の新型コロナウィルスのPCR検査でも明らかなようにそのような検査は完璧ではありません。もし陰性だとしてもそれが確実であると保証されたわけではありませんので確実性を高めるためには繰り返し、検査を行う必要があります。
また、一つのウィルスの陰性が確証出来たとしても他にも保有、保菌している可能性のある細菌やウィルスは無数にあります。
その全てを検査して陰性であることを証明するのは現実的ではないでしょう。
ですから実際に症状が出ていないのに病院通いを続け、検査に明け暮れることがないようにしたいものです。
もちろん自分は元気だからといった過信は禁物です。飼い主によってはヨウム など、ペットとの濃厚接触(キスや、口移しなど)行うこともあるかもしれません。
オウム病クラミジアなど人畜共通感染する細菌を保有している場合そのような濃厚接触によって感染する可能性は十分にあります。例え検査でクラミジア陰性と判定されていても100%ではありませんので十分に注意する必要があります。できればそのような接触は避ける必要があるでしょう。
また、人間が感染しなくても人間が保有している様々な菌をヨウムにうつしてしまうこともあります。
例えば人間の口の中は様々な菌が存在しています。そのような菌がヨウムなどペットの体内に進入してしまうとそのことが原因で飼育動物が体調を崩してしまう可能性もあります。
ですから人間のためにもペットのためにも可愛がり方には道理にかなった制限を設けるのが最善です。
もちろんあまりにも神経質になりすぎるのも良くないと思います。
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普段の生活のちょっとした注意でウィルスの感染を防ぐことができます。
例えば、複数のヨウムやインコ、他のペットなどを飼育している場合は、体調の悪い個体と他の個体を別の部屋に分けて飼育することができます。
特に新しいヨウムやインコなどを家庭にお迎えした場合、安全であることが確認できるまでそうするのは賢明です。もちろんお迎え初日から同じ部屋で飼育して何の問題もないことも多くありますのであまり神経質になりすぎるのは良くないことかもしれませんが、万が一、新たにお迎えした子、あるいは先住のペットが体調を崩した場合、もしお迎え初日から同室で飼育していた場合、どちらに原因があったのか分かりにくくなります。
ウィルスや細菌の感染を防ぐことや万が一感染してしまったときに行わなければならないのは感染源の特定とその除去です。
その判断が間違っているとどんなに頑張っても感染を防ぐことはできません。
最初の段階からウィルスなどの病気の源を特定しやすい環境や仕組みを考えておくのは良いことでしょう。
動物からウィルスにうつらない、動物にうつさない
家庭の飼育環境が病気の原因の細菌やウィルスがない状態でも細菌やウィルスは容易に外部から家庭内に侵入する可能性はあります。
例えば来客が珍しいヨウムを見せて欲しいと言い、触れ合うといったことがあるかもしれません。来客によってはインコなどを自宅で飼育しているといったこともあるでしょう。もしそのような来客の飼育しているインコが細菌やウィルスに感染していて来客者がその触れた手で私たちの飼育しているヨウムに触れるということもあるかもしれません。
あるいは来客者の衣服にそのようなウィルスが付着しているといったこともあるかもしれません。
可能性をあげればキリがありません。あまり神経質になりすぎると対人関係で問題が生じることもありますが、来客者から感染することもあり得ますので全く無防備なのも問題だと言えるでしょう。
例えばある人がペットショップ巡りをして1日に何件ものショップでオウムやインコに触れたとします。その際、手などの除菌が不十分だった場合、もしそれらのペットショップで触れたインコに感染しているものがあった場合、その人が訪問したペットショップにウィルスの感染を広げてしまうといったこともあり得ます。もちろんそうだと断定はできないかもしれませんが、そのことを否定することも断定はできないと思います。
ですから間接的な接触によってウィルスを広めないように気をつける必要がありますね。
私もブリーダーを始めてから動物園やペットショップに行く時はかなり慎重になりました。
それらのインコや動物に触れる機会があっても、もしウィルスに感染していたらどうなるだろうか?と必ず考えるようにしています。
また、その様な外部でインコや他の動物に触れた時には必ずすぐに手を洗い、帰宅時にももう一度手を洗い、服を着替えてから自宅のヨウムたちの飼育を行うようにしています。
もちろん完璧な防疫は難しいですが、このような、うつらない、うつさない努力はいつも意識していたいですね。
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消毒、除菌、殺菌
このようにできる限り細菌やウィルスに感染しない、感染させない努力を行いますが、100%は無理ですので、日々の消毒、あるいは除菌は定期的に行うことは大切です。
この消毒や除菌、殺菌に関しては言葉の捉え方が様々で、効果のない間違った方法もありますので取り上げておきます。
まず、細菌とウィルスの違いについてです。
細菌とは細胞を持った目に見えない生物です。普通に人間の体の中にも存在していて例えばビフィズス菌など人間の生活に必要な働きをします。でも黄色ブドウ球菌や結核菌など有害な影響のある細菌も存在します。
細菌は人間の細胞の10分の1ほどの大きさで栄養さえあれば自力で増殖して生き続けることができます。
細菌によって引き起こされる病気はペストや赤痢、コレラなどが挙げられます。
細菌は各種抗菌薬(抗生物質)で滅菌、あるいは減少させることができます。
ウィルスは細菌よりももっと小さい微生物で細胞を持たないので自力で増殖して生きることができません。ですから他の人間や動物の細胞に入り込んで生き続けます。ヨウムの飼育者にとって気をつけなければいけないPBFD(サーコウィルス)などはこのウィルスになります。またオウム病クラミジアも細菌の一種ですが他の細菌と同じように自力で増殖を行えずウィルスと同じように生きた細胞の中でのみ生き続けることができます。
また、インフルエンザや最近流行のコロナもこのウィルスになりますね。
注意しなければならないのはこのウィルスは基本的に抗生物質や多くの抗菌薬は効果がないと言うことです。
余談ですが風邪をひいたりインフルエンザにかかったりした際に多くの病院は必ず抗生物質を提供しますが基本的にインフルエンザやコロナなどウィルスにはこの抗生物質の効果は無いと考えた方が良いと思います。
もちろんインフルエンザやコロナなどに感染した場合、抵抗力が弱まり様々な細菌の悪影響を受けることも当然あり得ますので治療に抗生物質の効果が全くないとは言えないと思いますが…。
一般に市販されているものに除菌、殺菌、抗菌等と言う文言が使われているものがありますがその文言が何を意味するのか確認するのは大切だと思います。
もしその文言通りにとらえることが出来るのであれば、除菌は細菌を除くことを意味し、殺菌は細菌を殺すことを意味します。
ですからこれらにはウィルスに効果があるのかどうかわからないと言うことを意味すると考えることができます。
例えば抗生物質はウィルスには効果がないと言う事ですので除菌や殺菌と言う文言が使われている製品がウィルスに効果があると考えることができないと言うことです。
製品の効果によっては細菌にもウィルスにも効果があるものもあると思いますがどのような効果があるのかよく調べる必要があるでしょう。
また細菌は栄養素があれば自力で増殖を続けることができると言う点と、ウィルスは自力で増殖を続けることができず、動物や人間の細胞に寄生しなければならないということや、ウィルスは空気中に飛散した場合、その後の環境にも左右されますが、数十分あるいは数時間、場合によっては数日生き続ける可能性があると言う点も覚えておかなければならない重要な点といえます。
細菌やウィルスを根絶するために何が必要なのかこの点からヒントが得られると思います。
細菌やウィルスが生き続けられるような栄養素を与えないこと、またウィルスのすみかとなる場所を提供し続けないことが撲滅の鍵になると考えることができるでしょう。
または除菌や殺菌と言う場合それらの文言は細菌やウィルス両方に当てはめられる場合もあります。市販の用品や薬剤が除菌や殺菌をうたっている場合それが何を意味するのかよく理解するようにいたしましょう。細菌やウィルスに効果があるのかそれとも細菌のみに限定して効果があるのかについてです。
大雑把に言って細菌やウィルスの除菌のために最も効果的なのは物理的に細菌やウィルスを取り除くことです。
簡単に言うと掃除をすることです。掃除をするといっても様々な方法があります。掃いて除去することもできますし、洗浄する方法もあります。一般的に単なる掃き掃除よりも水を使った洗浄の方が除菌の効果があります。
ただし掃除をする場所によっては水を使用した洗浄が行えない場合もあります。ですから掃除をする場所に合った除菌方法を考える必要があるでしょう。
消毒薬を用いる方法もあります。ただその用途をよく理解することはとても大切です。
例えば消毒用のエタノールは殺菌効果はありますが除菌効果はそれほどないと考えることができます。
ですから例えば汚れている部位にいくらエタノールを吹き付けてもその効果はあまり期待できません。
ですからまず部位の洗浄を行った後にエタノールを使用するならば除菌と殺菌効果を得ることができるでしょう。
よく除菌効果があると言われている薬剤等が市販されている場合があります。ただそれがほんとに除菌効果があるのかということをよく考えることが大切です。
例えば空間除菌などと言う謳い文句の商品がありますが本当に何かを吹きつけることによって除菌が行われているのかどうかは疑問です。塩素系の何かの薬剤を放出させて空間除菌させる製品もありますがそのような塩素系の薬品を室内で放出し続けた場合の人体や動物への影響なども十分考える必要があるでしょう。
除菌と言うのは細菌やウィルスを取り除くことです。何かを拭きつけたり置いておくだけで本当に最近やウィルスを取り除くことになるのかよく考える必要があるでしょう。
殺菌について
殺菌とは細菌やウィルスを殺すことです。
その最も確実な方法は焼却です。
どんなものでも燃やしてしまえばほぼ確実に消滅します。ですからウィルスが蔓延したり細菌が繁殖したりしたときに最終手段としてその蔓延した範囲全体を焼却すると言う事はよくあることです。
ただしこの方法は大きなリスクを伴います。
焼却してしまうわけですからその場所が失われてしまいます。貴重な家屋や場所には当然焼却方法は使用できませんし、生存している人体や生体にももちろん使用できないでしょう。
それに続いて効果的な殺菌方法は高温による消毒です。
熱湯消毒はよく用いられる方法です。これは細菌やウィルス両方に効果がありますので除菌が不可能な場合熱湯消毒によって細菌やウィルスを消滅させると言う方法がとられます。
熱湯や高温の蒸気で熱湯消毒を行うことが可能です。
ただしそれらを行えるものも限定されます。例えば人体や動物など生体に熱湯消毒を講じる事はほぼ不可能でしょう。
細菌やウィルスを死滅させる事はできますが人体や動物にも大きな害が及ぶことになるからです。
例えばインフルエンザは100度近い温度で10分ほど消毒を行うならばウィルスを死滅させることができます。
ただそのような方法で消毒を行えるのは人体や動物などには不可能ですし容器や、場所によっては適さない場合もあるでしょう。
また消毒する部位が汚染されていたりするとその効果は薄れますので十分清掃、除菌を行った後に実施することによって効果を発揮します。
最近新型コロナウィルスが26度から27度のお湯を飲むことによって死滅するなどと言うデマが拡散しましたが人間の体温よりも低い温度でそれらのウィルスが死滅する事はあり得ません。
これらのデマはちょっと考えれば偽りであるとして退けることができる内容だと思います。
ウィルスや細菌、また真菌など種類によって殺菌効果のある熱湯消毒の温度、また消毒時間なども異なります。
もし熱湯消毒が可能な場所であるならばそれらの細菌やウィルスに合った温度や時間を考えて熱湯消毒を行いましょう。
そのような方法が利用できない場合、エタノールなどアルコール性の消毒薬を用いる方法と次亜塩素酸ナトリウムなどの塩素系消毒薬を用いる方法があります。
それらには消毒方法や効果が異なりますのでその効果を理解することが大切です。
例えばエタノールなどアルコール性の消毒薬の場合それは細菌やウィルスの油分を溶かしたり、エンベロープと言われる皮膜を破壊したりすることによって細菌やウィルスの死滅や弱体化をもたらします。
細菌やウィルスの種類によっては効果が様々ですのでよく調べて利用する必要があるでしょう。例えばあるウィルスによってはエンベロープが存在しないためエタノールが効果を発揮しないものもあります。
またアルコールの濃度によって効果が減少するものやより長時間細菌やウィルスがそれらのアルコールにひたされている必要があるものもあります。
またエタノールなどのアルコール性消毒薬の場合高濃度になると人体に使用すると皮膚に炎症起こす可能性があります。
ですからウィルスや細菌を死滅させるために高濃度の消毒薬を利用しなければならない場合それが人体や動物の生態にどんな影響があるのかなども考えておく必要があるでしょう。
また前述した通りそれらの薬剤は汚染状態によっては効果が半減するということも覚えておく必要があります。
ですからそのような薬剤を利用する場合もやはりまず洗浄除菌が必要であると言うことです。
塩素系の消毒薬はエタノールなどアルコール性の消毒薬などでは効果がないエンベロープがないウィルスにも効果があると言われています。
例えばノロウィルスなどには塩素系の消毒薬が効果的です。
例えば調理用のまな板を消毒する場合、熱湯消毒が最も効果的ではありますがまな板を熱湯にある一定時間完全に浸けておくと言う事は難しい場合もあります。
熱湯をふりかけるだけでは効果が半減します。
ですからよく用いられるのが塩素系の消毒薬、いわゆる漂白剤です。
もちろんまな板が汚れている場合効果が半減しますのでよく洗浄し、まずは除菌を行った後にそれらの薬剤を用いることによって効果を高めることができるでしょう。
ヨウムやインコまた他の飼育動物などに使用する用具や器具を消毒する際にも同じ原則が当てはめられます。
まずは洗浄除菌です。
そして可能なら熱湯消毒することができるでしょう。
もしそれが難しいならばエタノールや塩素系の消毒薬を用いて消毒することができます。
それらを用いる場合、ペットには有害なものも含まれている可能性がありますので消毒し終わったならば完全に洗い流すことも忘れないようにいたしましょう。
市販の消毒用の用品には除菌、殺菌、抗菌等と言う文言が用いられている場合がありますがどのような意図でそれらの文言が用いられているのかよく調べる必要があるでしょう。
ある場合殺菌と書かれていてもそれは単に細菌やウィルスをある程度除去することを意味しており、それらを死滅する効力はないものもあります。
あるいは除菌と書かれていてもそれは細菌やウィルスを取り除くことではなくある程度死滅させる、あるいは力を弱める程度のものであると言うこともあり得ます。
基本的に細菌やウィルスを完全に取り除く事はかなり難しいですし、それらを死滅させることもそんなに簡単なことではありません。
もし本当にそれらの効果があるものであるならばそれは人体やペットなどの生物にも有害な影響与えるものがほとんどです。
それで細菌やウィルスの悪影響を防ぐために、それらの抗菌グッズを使用する際には、まず使用者が原則を理解し、そのために販売されている様々な薬品や用品の効果や効能を十分に発揮できる使用方法を用いることによってふさわしい除菌や殺菌を行っていくことにいたしましょう。
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